[第2回]LANCIAデルタ・フルオーバーホール!
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丸裸になったデルタをフレーム修正器にセット
STEP1
・動力系、駆動系及び補機類を全て外す
・足回りと操舵系は残す
・内装も全て外す
・フレーム修正器にセットし、ボディ各部を点検する
・必要に応じてフレーム等を切開し、板金する
 QUICKにて行っているLANCIA デルタのフルオーバーホールの内容を詳細にご紹介いたします。(なお、今回掲載している内容が全てのレストアの際に行われるわけではなく、ベース車両の状態に応じて適宜工程を追加したりしています。)

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 エンジン、トランスミッション、トランスファー、プロペラシャフト、リアディファレンシャルなど動力系、駆動系及び補機類を全て外します。
 足回りとステアリング(操舵系)は残し、内装はシート、フロアカーペットはもちろん、ダッシュパネル、ハーネス・ケーブル、各種パイプを全て外し、ボディをフレーム修正器にセットします。
 この時点でボディ各部の錆びや亀裂の有無を点検し、不具合があれば修理します。よほどのことがない限り、通常のレストレーションではフレームを交換するということはありませんが、使用環境の影響、経年劣化などでフレーム等に錆びがひどく進行して穴があく場合がありますので、その場合は切開して鉄板を溶接補修します。


足回りの測定・修正
足回りの測定・修正
STEP2
・フレームの寸法出しと並行して足回りの測定、修正を行う
・必要に応じて足回りブッシュの交換を行う
 足回りは、ステアリング(操舵系)と連動して車を安定して走行させる上で、特に重要な部分であり、またダメージも受けやすいところなので、フレームの寸法出しと並行して入念に測定、修正を行います。

 また、必要に応じて足回りブッシュの交換を行い、より正確に寸法を出します。一般的に足回りブッシュはゴムブッシュを使用しますが、よりダイレクト感や引き締まったフィーリングを出すために材質を硬質ウレタンに変更するのが主流になってきています。(どちらの素材のブッシュを使用するにせよ、1t以上ある車体を支えるブッシュには常にストレスが掛かっているので、年数や距離数に応じて定期的に点検し、ひび割れや磨耗があれば交換しなくてはならない消耗品といえる)また、ブッシュのヘタリはアライメントの変化として現れるので、タイヤの片減りやステアリングが左右どちらかに取られる(ひどい場合だと車体全体がブレる)など、オーナー自身がチェックし、交換次期の目安にする事も必要だと思います。しかし、足回りは複雑で奥の深い部分があり、様々な要因で表面化する場合もあるので、やはり定期的な点検が必要といえるでしょう。


フレームや損傷箇所の補修
インナーパネルの補修
STEP3
・インナーパネルの板金
 この車両の場合、左フロントのインナーパネルと左サイドステップの部分に損傷があるため、フェンダーを外して板金補修を行います。
フレーム修正
STEP4
・フレーム修正

 次に左右のバランスを未ながらフレームを修正していきます。


ボディパネルの板金・補修
ボディパネルの板金補修
STEP5
・ボディパネルの板金補修
 ボディ外板を板金補修します。
ボディパネルの板金補修
ボディパネルの板金補修
ボディパネルの板金補修
ボディパネルの板金補修
細かな部分の板金補修
STEP6
・細かな部分の板金補修

 ドアキャッチ部分など、細かな部分も板金補修します。

 こういった細かな部分の寸法が正確でないと、ドアの建付け不良や開閉不良の原因になります。


焼付け塗装
焼付け塗装
STEP7
・ボディ全体の焼付け塗装
 ボディ全体を焼付け塗装します。もちろん、エンジンルーム内や室内のほとんども塗装します。その際、フレーム修正時には残っていたステアリングやパワーステアリングラックを外し、グロメットやクランプ、タッピングビス用のスピードナットに至るまで全て外します。

 一般的にはコストや時間などの兼ね合いで必要最小限のパーツだけを外し、あとはマスキングで処理して塗装する場合もありますが、せっかくフルにレストレーションするのであれば、見えない部分にこそ、一手間かけてお客様により満足していただきたいと考えています。
エンジンルーム焼付け塗装
STEP8
・エンジンルーム内も塗装
室内焼付け塗装
STEP9
・グロメットやクランプ、スピードナットに至る全てを外す
・室内のほとんども塗装


電装系の組み込み
ハーネスの点検
STEP10
・ハーネスケーブル、ターミナル及びコネクターの点検
・必要に応じて引きなおしや交換を実施
 電装系の組み込み前に、ハーネスケーブル・ターミナル及びコネクターの状態を1本1本確認し、配線の断線やショート、及びターミナルの腐食がないかをテスターを使用して入念に点検、測定します。

 結果、不具合がある場合は配線の引き直しやターミナルの交換を行い、車両に組み込んでいきます。このとき、ハーネスケーブルを固定するクランプが少ない為、取り回しには十分注意します。

※無理な取り回しは配線の断線やショート及びコネクター部での接触不良を引き起こし、最悪の場合は車両火災を招くケースもあります。
ハーネスの組み込み
STEP11
・ハーネスケーブル及び各種パイプ類の組み込み
・ダッシュパネルの取り付け

 ハーネスケーブル及び各種パイプ類を組み込み、ダッシュパネルを装着します。


内装の取り付け
内装の取り付け
STEP12
・内装、フロアカーペット、ドアトリムの組み付け
内装の取り付け
STEP13
・シート、ルーフトリムの組み付け


リア周りの点検
リア周りの点検
STEP14
・リア足回りをアッセンブリ状態で外す
・リアディファレンシャルを単体で点検
 リアの足回りをアッセンブリ(リアサブフレーム、サスペンションアーム、リアディファレンシャルが組みつけられた状態)で外し、更にリアサブフレームからリアディファレンシャルを取り外して単体で点検します。
※オイル漏れ等、不具合がある場合は、オイルシールやOリングを交換します。必要に応じてベアリングも交換します。


フューエルタンクの点検
フューエルタンクの点検
STEP15
・フューエルタンクを外す
・フューエルポンプAssyを外し、分解清掃
・不具合があれば交換
 フューエルタンクを外し、フューエルポンプAssyを分解、清掃、点検し、不具合がある場合は交換します。ポンプを交換する際には、関連パーツであるホース、フィルター、ケーブル、シーリングラバー、シーリングガスケット、Oリングも交換します。

 あわせてフューエルタンク内の洗浄も行います。
フューエルタンクの点検
STEP16
・ポンプ関連パーツを交換
・フューエルタンク内を洗浄
・タンクナットを対策品に交換

 デルタに多い燃料漏れの不具合箇所として、バイパスホース取り付け口のL型ジョイント取り付けナットの破損がありますが、これはナットが樹脂製の為に、経年劣化等で破損するというものです。

 対策品として、真鍮製のナットを使用し、耐久性を向上させます。

フレーム&ボディ修正、焼付け塗装から内装の組み付け、フューエルタンク周りの対応が完了しました。次はいよいよ心臓部、エンジンのオーバーホールに取り掛かります。続きはこちら
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